色褪せた躑躅(ツツジ)の朽ちゆくのを ひとつ数えふたつ数え ひとつ増えふたつ増えて 若い緑を喰らってゆくのは 咲き誇ったはずの色の成れの果て 花の毒は色を失いながらも 腐敗を止めない 鮮やかなピンクは 衰えていくばかりで茶色く 緑にもなれないのだ やがて健康体から 切り離されるだろう ほら、既にそこかしこ 固い歩道に散らばるのは 躑躅の古い首 ヴィヴィッド・ピンクの屍体だよ