きみの横顔の遠さに

あたしはうまく歌えなくて

白いシャツをつかんで

ふりむいた大きな瞳に

あたしがうつればいいと思った

夕暮れのやわらかい橙のように

角膜の黒いうるおいに

溶けてゆけたら

きっと時が止まるのに